前回の記事から三年以上経過している。本当はゲームについて、特にその頃躍起になってプレイしていたマリオカートについて書こうと思っていたが、結局途中で断念した。
やはり、書こうと思う衝動は大切なのだと改めて実感する。
という訳で何を書くかと言えば、タイトルの通りラブライブ!スーパースター!!についてである。
ラブライブ!スーパースター!!という作品についてだが、誰もが知るスクールアイドルの物語、ラブライブ!シリーズの4作品目である(ちなみに個人的に4という数字は嫌いであり、4に因んだものは好きにならないようになろうとする傾向がある)。
私は元々ラブライブ!シリーズがとても好きであるが、シリーズを追い始めたのは、初代μ'sの劇場版を見てからだ。その後、ラブライブ!やラブライブ!サンシャイン!!にハマっていった。
そんな中、今回の4作品目、ラブライブ!スーパースター!!は当初はリアルタイムで見ておらず、ライブに参加することになったので、なんとなしに見た。
ドハマりをした。
素晴らしい作品だと思う。だが、同時にあまり刺さらない人が多い作品でもある(身近の人間しか見ていないので、世間一般的にどうか?と言われると疑問は残る上に、シリーズの作品が同時に複数展開されているタイミングというのもあるが、それは一旦置いておく)。
今回はその刺さらない人が多い理由は何なのかについても、考察していく。また、執筆者の主観が強く反映されているため、断定口調で進んでいくが、実際はそんなことないと思うので、異論反論はなしでお願いしたい。
まず、『ラブライブ!シリーズ』はこれでなくてはならない!というルール自体はたった一つであると考える。それは『スクールアイドル』を主題としていることである。
別に出てくるグループがμ'sでなくても良いし、主人公がスクールアイドルでなくても良いし、主人公が受動的でも良い。ただ主題がスクールアイドル。つまりは、『スクールアイドルプロジェクト』を満たしていれば、ラブライブ!になると考える。
つまり、ラブライブ!スーパースター!!自体は、スクールアイドル『Liella!』の物語であり、ラブライブ!シリーズであること自体は間違いない。
批判的な話の中に主人公の話がある。
代表的な登場人物が2名いる。
今までの作品と違い、『高』の字を冠さない『受動的』な主人公である澁谷かのん。
今までの作品の主人公と同じ他者を動かす『主体的』な登場人物である唐可可。
ここの二人の関係性を見るだけで過去作を知る人は「おっ」と興味を惹かれると思う。
だが、この設定は同時に澁谷かのんというキャラが『鼻につく』設定の一因となっていると考えられる。私はこの設定が受け入れられるかどうかでラブライブ!スーパースター!!を楽しめるかが変わってくると思う。
まず、先述したとおり、『ラブライブ!シリーズ』はこれでなくてはならない!というルール自体はたった一つ『スクールアイドル』を主題としていることである。つまり、ラブライブ!スーパースター!!自体は、スクールアイドル『Liella!』の物語であり、ラブライブ!シリーズであること自体は間違いないと思っており、ラブライブ!シリーズであることを満たしていないから、『鼻につく』という話などではないのは分かる。
では、主人公の魅力がないのか?
主人公の魅力についてだが、今までの主人公は全員主体的に動いてる。
A-RISEに憧れて。μ'sに憧れて。優木せつ菜に憧れて。
憧れたものは違くても、影響を受けて『衝動』に駆られて動いている。
では、澁谷かのんはどうなのか?
澁谷かのんは、歌声で唐可可に影響を与えている。そう澁谷かのんは影響を与える側であり、唐可可にこの人とスクールアイドルをやりたいという『衝動』を与えているキャラである。
つまり、最初から″何か″を持っている恵まれたキャラであり、共感性はかなり低いキャラである。今までの主人公も多かれ少なかれ持っているものはあるが、1話から主人公が持っているものを見せつけるというのはスーパースターほど強くはなかったと思う。
この共感性の低さが苦手と思われる一因の内一つだと思われる。
また、最初に私見を述べたように、澁谷かのんは、あくまで唐可可に強く誘われたことにより、スクールアイドルを始めた受動的な主人公であると言っていたが、少々誤解がある。
実は澁谷かのんもまた『衝動』に動かされている主体的な主人公である。
澁谷かのんと唐可可はお互いに影響を与えあい、お互いに『衝動』を与えているのだ。
1話のラスト、澁谷かのんはスクールアイドルになる決意をする。あれは、唐可可に影響を与えられて、決意をする。
実は決意をするタイミング、影響を受けて『衝動』に駆られるタイミングが1話の最初か最後かが違うだけである。
また、他のキャラと違う点を更にあげると、挫折するタイミングである。澁谷かのんが挫折したのは、ラブライブ!スーパースター!!本編以前であるが、本編以前に大きく挫折していたキャラはいなかった(と思う)。
今までの主人公とは違うが、何も違わない。
挫折を知り、衝動に駆られ、目標に向かって突き進む主人公。今までの主人公に負けない魅力的な主人公である。
それでも、澁谷かのんの動きとしては、周りのキャラクターに振り回されているイメージが強い。振り回されることから、始まっても最後は強い自分の意思を貫き通す。その結果、澁谷かのんはラブライブ!スーパースター!!の一期12話『Song for All』で覚醒して、二期へと続ていく。
他の主人公より分かりづらく、意思が弱く振り回されがちな主人公と思われがちだが、丁寧に読み説くとそんなことは一切ない。素敵な主人公である。だが、アニメでの設定上伝わりづらい構成になってしまっているため、分からない伝わらないという事態になっているのが、残念である(かと言って、他の主人公のように最初からガンガンいくようでは、個性が潰れてしまうため、今のままで良いと思ってはいる)。
私は澁谷かのんのキャラクターを掴めているか掴めていないのかで、ラブライブ!スーパースター!!が不人気になってしまっているのではないか?と考えている。
これを読んだ方はどう思うだろうか?
ラブライブ!スーパースター!!はどこまでいっても、キャッチコピーの『私を叶える物語』を元に動いている。ここで言う『私』とは一人称・アニメの構成を考えると澁谷かのんのことだと思える。
だが、実際の『私』というのは、澁谷かのんのことではなく、登場人物一人一人のことであり、アニメを視聴する我々一人一人を指していると思う。
分かりやすい例では、スクールアイドルをするという夢を叶える唐可可や澁谷かのんの力になりたいという夢を叶える嵐千砂都というような登場人物たち、またアニメを通して、『大好きなものに蓋をすることはない。がんばることに終わりなんてない』ということを伝えて、それぞれが勇気を持って、『私』を叶える物語。人生を歩んでいきましょうというメッセージを感じるアニメがラブライブ!スーパースター!!である。
私は狂おしいほどにこのアニメが大好きです。
その内個々の登場人物について、書くかも知れませんし、随時このブログは修正します。
以上